成分も決まり味もまとまった。
ここまで来ると「いよいよ自分オリジナルの製品完成か…」というイメージも高まってきました。
こだわったのは「運動時に使いやすいこと」。剤型にもこだわってゼリー感を持たせてもらいました。
私自身、運動しているときに「ドロッ」と喉の奥に入ってくるジェルの使用感が嫌いだったので、
「自然に喉を通り抜けてくれるような質感」を求めた結果、「明らかにゼリー」な剤型になりました。
素材・味・剤形が決まり、いよいよ製品の概要が明確になるにしたがって、
打ち合わせの席で、メーカーの担当さんが渋い顔をしています。
メ―カーさん(以下「メ」):「三上さん。この製品、いくらで販売しようと思ってます?」
私(以下「三」):「他社の市販品が240円~300円くらいだから、その辺りですかね?」
メ:「流通の方法は?」
三:「いや、普通に問屋さんに卸して…」
メ:「…それだと全く利益が出ませんよ。原価が高くなりすぎです。
問屋を通した流通でその販売価格なら、内容を見直さなければ無理です」
本来であれば、販売価格から逆算して「原価はこれくらい」という線を決めてから製品の開発が始まります。
ですが、今回は「原価のことは考えずに納得のいくものを創りたい」というオーダーを出していました。
結果として「普通の流通で普通の価格では利益の出ない製品」になってしまいました。
「体感を重要視するなら、コストが安くて分かりやすいカフェインを使う手もありますよ?」
という話もいただきましたが、やはり体質によって大きな差が出る素材は使いたくない…。
最終的には、処方を変えず「流通の手段を変えよう」というところに落ち着き、結果的にユーザー向けの価格は上げずに流通を簡素化、つまり「ネットショップによる通販」という方法で販売することを決めました。
ネット通販。
今でこそ私も買い物の大半はネットで済ませていますが、
恥ずかしながら、当時は書籍以外はネット通販を利用したことはありませんでした。
情報が無かったのでたくさんの書籍を参考にしたり、いろんなセミナーに参加しましたが、
当時から、「通販なら○mazon か ○天でないと生き残れない」と言われていました。
これらの大きなモールを利用することを考えましたが、どちらも「ブランド力のない製品は広告を出さないとなかなか目にしてくれない」という点は同じ。
資本力のない会社がゼロからブランドを立ち上げるのには向いていないと判断し、
結局、ネットショップテンプレートを提供する会社のサービスを利用し、販売サイトを創ることに決めました。
(Vol.5に続く)
LEAVE A REPLY